大人になってから再会した2人

 

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お2人の出会いについて教えてください。

 

エミル:もともと親同士が知り合いなんです。

わか:地元は別々なんですけど。幼い頃、お互い会っていたらしいのですが……あまり記憶はなく(笑)。お互い成長して、偶然にもバンドをやっていることを知って。ずっと離れていたんですけど、2012年頃、久々に会うことになりました。その頃、ちょうどエミルくんがsheeploreを立ち上げるということで、僕が誘拐されました(笑)。別のバンドでギターを弾いていたのですけど、sheeploreに加入することになりました。

エミル:sheeploreの結成自体は2011年10月なのですが、ドラマーだけ決まっていて、他のパートはサポートメンバーで構成されていました。わかが加入してから本格的に活動をスタートしたんです。

 

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sheeplore Vo, Gt. Emiru Miura

 

影響を受けた音楽はありますか?

 

わか:一つ挙げるとしたら、あるぱちかぶとですね。日本のラッパーでアルバムは1枚しか出してないんですけど、すごく好きです。

エミル:レディオヘッド、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、テレビジョン、バウハウスなどが好きです。わかはザ・キュアーも好きだよね。

わか:そうですね。そして椎名林檎も好きです。

 

 

映画や文学から影響を受けて、創作に昇華させる

 

映画や文学は、どんなものがお好きですか?

 

わか:映画は「ピンポン」と「リリイ・シュシュのすべて」の2本ですね。自分の中にある陰と陽は、この2作品から形成されていると思っています。
文学は、「夜市」などを書かれた恒川光太郎、辻仁成などが好きです。よしもとばななも読みます。sheeploreは、音楽はもちろんですが、映画や文学から影響を受けて、創作に昇華させていくことが多いんですよ。

エミル:邦画だと「リリイ・シュシュのすべて」と「青い春」が一番好きです。洋画は「エターナル・サンシャイン」と「ダンサー・イン・ザ・ダーク」や、スタンリー・キューブリックやクリストファー・ノーランの作品も好きですね。
文学は、村上春樹、ポール・オースター、トルーマン・カポーティ、J・D・サリンジャー、フィリップ・K・ディックなどから影響を受けました。退廃した世界観の作品が好きです。

 

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sheeplore Gt. Waka Kawai

 

2014年に2曲入りの「生活の海 e.p.」をリリースしましたね。そして翌年に「Talk e.p.」、今年は「Room」というコンセプトの発表。3つの表現が一つになり、「シュトラスブールの雨傘」が完成しました。この3作品を通して、共通するテーマはありますか?

 

エミル:「水」や「海」が根本的なテーマになっています。「生活の海」は僕が高校を卒業後、フリーターになったんです。一人暮らしを始めて、自由になりました。でも、選択肢がたくさんある中、自由ではあるけれど、実際は怖いことや難しいと感じることが多かったのも事実です。「何をしたらいいのかわからない」という “自由の怖さ” が ”海” とマッチしていて。「生活の海」はそこから発想を得ました。

 

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「Room」

 

例えば、若くて社会的なことを知らない恋人同士がとても幸せな状態にあるとして

 

2015年には、「Talk e.p.」を発表されました。

 

エミル:「Talk」というタイトルにしたのは、理由があるんです。昔、大切な人と喧嘩をして。何を話しても、お互いに誤解し合ってしまう状況になってしまったんです。相手のことを思って言っても、全く伝わらない……。その状況に陥ったとき、なるべく自分のことをわかりやすく、全て話すようにしたんです。小さいことでもいい、どんなことを考え、何を経験したのか。それらを話せたことにより、やっと誤解を解くことができました。
「きちんと理解し合うこと」が、すごく大切だなと思ったんです。そして「Talk(=話すこと)」というタイトルにしました。

 

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「Talk」

 

「Room」にはどんな思いが込められているんですか?

 

エミル:「Room」は、”好きなものを集めた空間” です。自分が好きなものを集めた理想の空間が「Room」のコンセプトなんですよ。例えば、若くて社会的なことを知らない恋人同士がとても幸せな状態にあるとします。そういう状態の、楽しいことしか考えられない状況で、好きなものだけを集めた空間をイメージしています。はたから見ると、それは先がないような状態なのかもしれません。でもその恋人同士が、お互いを思う気持ちは非常に強く、純粋だと思うんですよ。”理想” と ”純粋” という思いを込めたのが「Room」ですね。