暗いトンネルを抜けたうえでの明るさを表現したい

 

アルバムの先行トラックとして、「rainy rainy」のMVが公開されました。ミシェル・ゴンドリーや、ヤン・シュヴァンクマイエルの作品をイメージした、ポップで幻想的で、かわいらしくも儚い物語になっていますね。

 

わか:そうですね。MVは、ディレクション、撮影、編集とそれぞれ別の方に携わっていただきました。作品自体は1年ほど前から作り続けていたのですが、途中でメンバーチェンジなどを挟みながら、やっと完成しました。結果的にたくさんの方々に関わっていただいて、愛着がある作品になりました。

この曲は、音だけ聴くとポップすぎてしまうというか。sheeploreは、ただ単に明るいものよりも、暗いトンネルを抜けたうえでの明るさを表現したいと思っているんです。それがMVで表現できたので、「rainy rainy」はMVありきの作品だと思っています。

 

 

「rainy rainy」の曲の構成は、サビが一番最後にくるんです。それで「サビがこなくてもどかしい」と言われたりします(笑)。でもそれが、暗闇を抜けた明るさ、一直線じゃない部分を表現しているんですね。そして曲が始まってサビが30秒以内に来ないといけない時代へのアンチテーゼでもありますね(笑)。

 

 

自分の中にある音のイメージにどれだけ近づけることができるか

 

どんなふうに曲を作られるんですか?

 

エミル:ギターか鍵盤で作ります。最近は打ち込みで作ることが多いですね。まず、どんな曲を作るのかを決めて、作曲します。出来上がった曲に合う歌詞のテーマを考えてから、歌詞をつけるという流れで作っています。作った曲をメンバーに提示して、細かいところを詰めていきます。

 

レコーディングはいつスタートしたんですか?

 

エミル:レコーディングは、2015年5月にスタートして、録り終わったのが7月です。2か月間かけてゆっくり録りました。もともと「シュトラスブールの雨傘」は、去年内にリリースする予定だったのですが、延期したんです。

わか:今回、録音はエミルくんが担当してくれました。ミックスをトリプルタイムスタジオに頼んで、マスタリングは渋谷乙のPAの花島さんにやっていただきました。ミックスは、トリプルタイムスタジオの岩田さんのアイデアで、結構印象が変わった部分があって、面白かったです。

 

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使用機材について教えてください。

 

エミル:実は機材のこだわりが全くないんです。自分の中で音のイメージがあって、そこに近づけているという感覚ですね。

わか:僕の場合、曲にエフェクトをかける、どういう音色にするかを、バンド内で話し合いながら決めます。それが他のバンドとは違うところだと思いますね。

エミル:今回、アルバムを作るためにプリプロ(レコーディングをする前の前段階での制作作業)を5回くらいやったんですよ。機材にはこだわっていないけれど、作品の全般的な音の作りはこだわっています。

わか:僕の場合、「アルフェヴァンスの窓」から比べると、ギターとアンプが変わりました。前はオレンジというアンプで録音したのですが、今回はマーシャルのデラックスで録りました。もともとマーシャルが好きではなくて、ライブでもJCを使っていたんです。でもバンド全体のアンサンブルで考えてみたときに、マーシャルが合うんじゃないかと。「Talk」の制作からマーシャルになりました。

エミル:僕はジャズマスターを使っていて、足元のエフェクターは8個くらい。わかより多いですね。

わか:僕は今後、銅鑼とか導入してみたいんです(笑)。色んな表現を追求したいです。他には、microKORGのXL(鍵盤)を使ってます。もともとエミルくんが弾いてたのですが、エミルくんが器用に出来てしまうが故に、歌をもっと聞いてほしいから、僕が弾き始めました。

エミル:鍵盤やパーカッションの導入は「アルフェヴァンスの窓」からやっていて、作品のイメージに合わせて、さまざまな音を今後も取り入れていきたいです。

 

後編に続く

 

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撮影協力
焙煎disco茶蔵